生ゴミ処理機の分類
- 業務用生ゴミ処理機には、「バイオ型」「乾燥型」「炭化型」「触媒型」がある。
- 食品リサイクルの観点からは「バイオ型」がお勧めだが、バイオ型でうまくいかない場合は「触媒型」もお勧め。
- メーカーにより得手不得手があるので、きちんと比較することが重要。
自社で生ゴミを処理しようとする場合、敷地内に生ゴミ処理機を設置することになりますが、どんな機械を選んでよいかわからないという声をよく耳にします。
一口に業務用生ゴミ処理機と言っても、その処理方式によって様々なものがあります。主なものでも4つのタイプに分類することができます。
タイプ | 特徴 |
---|---|
バイオ型 | バイオ菌を使って分解処理するタイプ。 処理された生ゴミは水と二酸化炭素と有機物に分解されます。菌の能力により処理できる能力が決まってきます。よって、菌が最も活性化する条件を整えると、処理効率を高める必要があります。 最もスタンダードな処理方式と言えるでしょう。 バイオ型はさらに「堆肥型」と「水処理型」に細分化できます。堆肥型は生成物が排出され、それを堆肥として利用できます。 水処理型は、生ゴミを分解処理する過程で、シャワーリングして排水と一緒に流すタイプです。処理機内部に投入した生ゴミは100%消滅しますので管理が簡単です。なお水処理型を設置する場合、グリストラップ、排水処理装置、本下水等排水処理装置が必要になります。 |
触媒型 | 金属などの触媒を使用して、生ゴミを水と二酸化炭素に分解するタイプ。 バイオ型よりも生成物の量が少なく、条件が揃えば98%以上の減容も可能になります。また、ニオイもバイオ型に比べると大幅に少ないもの特長です。 バイオ型では、投入する生ゴミが単一種になる場合や油分が多いものの場合などは、処理がうまく進まないケースがありますが、そのような場合でも問題なく処理できます。 当社では、バイオ型が向かないケースではこちらのタイプをオススメしています。 |
乾燥型 | 生ゴミに温風をあてて乾燥させるタイプです。50〜70%の減容率。 単純に生ゴミの水分を蒸発させるので、その分の減量が可能になります。温風を常に当てるため、電力消費・燃料費が多いことがネックです。生成物は堆肥や飼料に使えますが、減容率が高くない為、生成物の廃棄が負担となります。 |
炭化型 | 生ゴミを蒸し焼きにして炭化させてしまうタイプです。 乾燥型と同様に減量が目的になりますが、高温で炭化させます、生成物は燃料、土壌改良材として使われます。可燃物として処理することもできます。電力消費や燃料費が多いことがネックです。 |
その他にもメタン発酵型などのタイプが市販されています。
当社では、生成物が堆肥に利用しやすく、食品リサイクルしやすいバイオ型を特にお勧めしています。
バイオ型でも「堆肥型」と「大幅減容型」に分類されます。堆肥型は生成物を堆肥として利用することを主眼としており、大幅減容型は生成物の容量自体を少なくすることに主眼をおいたものです。
このように業務用生ゴミ処理機は多種多様なものがあります。さらに同じタイプでもメーカーによって得意なもの、不得手なものが存在します。
どの業務用生ゴミ処理機が向いているかは、排出する生ゴミの量とその内容、設置する場所、生成物の利用方法など、様々な観点から検討しなければ決められません。この検討が不十分だと、導入しても生ゴミが処理しきれなかったり、においの問題に悩まされたりといったことが起こります。
当社では、お客様の排出されるゴミの分析から始め、最も適切な機種をお勧めしています。「こんなはずではなかった」となる前に、ぜひ一度ご相談下さい。