炭化式ゴミ処理機
炭化式生ゴミ処理機はその名の通り、投入されたゴミを蒸し焼きにし、炭にする処理法を採用している処理機です。
投入物を炭にするには、長時間熱を加えなければならず、従来の機種ではランニングコストが問題になっていましたが、最近の機種では、ゴミが炭化する過程で発生するガスを炉内でそのまま燃やし熱源にするものが登場しています。
この機種の場合は最初だけガス等で熱を供給する必要がありますが、投入されたゴミが炭になり燃焼してくると、外部から熱を供給する必要がないので、ランニングコストも大幅に下がっています。
また、発生する熱で大量のお湯を沸かしたり、蒸気を介して発電を行うことができる機種もあります。
バイオ式処理機では、単一品の生ゴミ処理は不得手ですが、炭化式の場合は単一品の方が、価値の高い炭化物になることがあります。
処理に向いているものは含水率の低いもので、燃やした時に有毒ガスを出さないものです。
- 処理に向いているもの
籾殻・茶がら・木片・コーヒーカス・汚泥・畜糞・果実の種など含水率が低い生ゴミ - 処理に向いていないもの
プラスチックやゴム、ビニール製品、無機系廃棄物
なお、含水率が高いもの( 一般的な生ゴミや汚泥など) は乾燥させることにより処理が可能になります。
処理中の廃熱を利用して、これらのゴミを乾燥させることも可能です。
生成される炭について
炭は多孔質という特長があり、古くから消臭、除湿などの用途に使われてきました。
炭化式生ゴミ処理機で生成される炭も土壌改良材、水質浄化剤としてそのまま再利用できますし、炭にミネラル分を含ませたもの( ミネラル炭) を使用すれば、魚やエビなどの養殖で、成長を促進させる効果も実証されています。
廃熱の利用について
炭化処理をしている最中に発生する熱を再利用することもできます。( 機種によりできることが異なってきます)
- お湯をわかす
細いパイプの中に水を通すことにより、お湯を作ることができます。
工程の中にお湯を使う工程がある場合には、燃料費の節約につながります。 - 発電する
水を沸騰させ、その蒸気を使って発電することが可能です。
機械の大きさや取り付ける発電機の容量により発電量は変わってきますが、工場で使用する電気の一部分を賄うことができ、電気代の節約につながります。
→ 電磁式ゴミ処理機